日本ワインレビュー

~2019 農民ロッソ~ ココ・ファーム・ワイナリー 「果実とダシ感のユニークデイリー日本ワイン」

ユニークな香りと味わいのワインだなぁ

参考価格:2000円前後(750 ml)

栓のタイプ:コルク栓

どうも、

ワイン兄さん(@wine23winey)です!

今回飲んだ日本ワインはこちら。

農民ロッソ 2019

ココ・ファーム・ワイナリー2019 農民ロッソというワインです!

ココ・ファーム・ワイナリーは栃木県の足利市にあるワイナリーです。

栃木県は、ワイン用のブドウ栽培が難しい日本においても特に難しい土地の1つだからか、ワイナリー数が少ない県です。

しかし、日本のワイナリーの中でも比較的製造規模が大きく、様々なスタイルのワインを造っていて、実力と知名度を備えているワイナリーです。

また、知的障がいのある方々が過ごす施設である「こころみ学園」が背景に存在し、そういった方々がワイン造りに携わっている非常にユニークな側面も持ち合わせています。

「農民ロッソ」はそんなココ・ファーム・ワイナリーが造り出すデイリー向けのカジュアルな赤ワイン。

以前2018ヴィンテージについて記事にしているのでご覧下さい。↓

2018 農民ロッソ
~2018 農民ロッソ~ ココ・ファーム・ワイナリー 「感想を言い合いたい、とにかく不思議な香りと味わい」「はじめましての香りと味わい...」 参考価格:2000~2200円前後(750mlボトル)/1200~1400円...

ココ・ファーム・ワイナリーは野生酵母による自然発酵、マロラクティック発酵を行う場合は野生乳酸菌によるもの、と、非常にバラつきが生じやすい醸造方法を積極的に採用しているため、銘柄ごと、ヴィンテージごとに香りや味わいが様々になりがちです。

加えて、農民ロッソはヴィンテージによって品種のブレンド比率が異なるため、さらに幅が生まれやすいです。

2019はどのようなワインに仕上がっているのでしょうか。

この記事は3~4分程度で全部読めるので、ぜひ参考になさって下さいませ~

それでは、Let’s go ~

Contents

ワインの評価

 

2019 農民ロッソ

ココ・ファーム・ワイナリー

 

 

見た目   

香り    

味わい   

総合評価  

おすすめ度 

※評価は抜栓直後~1,2時間程度の間に飲んだ際のものです。個人の感想なのであしからず。

ワインの説明について

ラベルの裏面がこちら。

農民ロッソ 2019

ワインの情報がほとんど載っていないので公式オンラインショップの商品ページから引用します。

「果実味と希望に満ちた日本の赤ワイン」を目指してつくられている農民ロッソ。

2019年は、伝統的なボルドー品種 メルロや日本固有の葡萄品種 マスカット・ベーリーAから構成されています。

“ロッソ”はイタリア語で“赤”の意味。

ボルドーやイタリアではない日本の畑では長い時間が必要でしたが、日本各地の葡萄栽培家の皆さんおかげで、食卓によく合う美味しい赤ワインができました。

データシートによると、2019ヴィンテージは、メルロー30%、マスカット・ベーリーA 28%、カベルネ・ソーヴィニヨン 26%、ブラック・クイーン 15%、カベルネ・フラン 1%で構成されているようです。

見た目について

グラスに注ぐとこんな感じ。

農民ロッソ 2019

妖艶な赤紫色。澄んでいて、気持ち粘性のある液体。

香りについて

  1. ベーリーAを感じる甘いベリー香
  2. ラズベリー、ブラックチェリー、茎っぽさなど
  3. 樽由来の穏やかな香り

こんな感じ。

軽く掘り下げてみます。

ベーリーAを感じる甘いベリー香

マスカット・ベーリーAの特徴的な甘い香り、キャンディー香やイチゴなどと表現されますが、そういった香りが感じられました。ただ、穏やかな具合。

ラズベリー、ブラックチェリー、茎っぽさなど

酸味のあるフレッシュな赤い果実や黒系の果実香が感じられました。

また、ブドウの茎のような青さのある香りやスパイシーな香りも。

除梗はしているようですが、野生酵母による発酵や野生乳酸菌によるマロラクティック発酵を実施すると、しばしば青っぽさやスパイシーな印象になりがちな印象があります。

樽由来の穏やかな香り

バニラっぽい甘い香りや木質な香りが穏やかな感じられ、バランス良く感じられました。

・・・・・・

多品種をブレンドして造られていることもあってか、様々な要素が混ざりあった複雑な香りを感じました。

味わいについて

  1. ドライで丸みがあるが酸を感じる口当たり
  2. 赤系果実、キノコや樽のフレーバーを感じる口中
  3. 穏やかな渋味で程よいライトさ

といったところ。

こちらも軽く掘り下げます。

ドライで丸みがあるが酸を感じる口当たり

残糖感はなく、やや粘性があるため丸みを感じますが、かと思いきや口中がキューっとなるほどボリュームのある酸が感じられました。

赤系果実、キノコや樽のフレーバーを感じる口中

ラズベリーなどの酸のあるフレッシュな果実や、土っぽさ・カツオやキノコなどのダシっぽさ、樽由来の木質や焦げ感、といったフレーバーが、味わいの中盤で口中に広がりました。

穏やかな渋味で程よいライトさ

渋味は舌に軽く収れん味を感じる程度で、総合的な味わいとしては適度に軽さがあるため、スルスル飲めるように感じました。

・・・・・・

非常に酸が印象的であることとダシを想わせるような旨味があり、独特で面白い味わいだな~と思いました。

フードペアリング

特に意識して何かと合わせなかったのですが、トマトベースの料理は大概合いそうかなと思いました。

また、カツオやキノコ系の“ダシ感”があるので、煮物料理や肉うどん・そばなど、日常的な料理に割と合わせやすいと思います。

まとめ

今回はココ・ファーム・ワイナリー2019 農民ロッソを紹介しました。

まず香り。

いくつかの果実や樽などがバランス良くまとまり、複雑でユニークでした。

そして味わい。

酸がしっかりとしていて、そこに旨味もあるような、やはりユニークな構成でした。

酸がしっかりとしたワインが苦手な方には向かなさそうですが、渋みが穏やかで味わいも適度に軽さがあるため、いわゆるフルボディな赤ワインが苦手な方に1度飲んでみて欲しいかなと思います。

独特の“ダシ感”も感じられるのではないでしょうか。

人気のワイナリーであるココファームの中において、手頃な価格なので手が出しやすく、ココ・ファーム・ワイナリーのエントリーモデルの農民ロッソ。

ハーフボトルもあるので、1度試してみて欲しい1本です!

おわりに

これからも美味しい日本ワインを紹介していきたいと思います!

引き続きよろしくお願いいたします!

byワイン兄さん

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