日本ワインレビュー

~2017 ルバイヤート甲州シュール・リー~ 丸藤葡萄酒工業 「王道かつハイクオリティな甲州」

いわゆる甲州らしさの王道でありつつハイクオリティで美味しいなぁ

(参考価格:2000円前後)

栓のタイプ:コルク栓

どうも、

ワイン兄さん(@wine23winey)です!

今回飲んだ日本ワインはこちら。

ルバイヤート甲州シュール・リー2017

「丸藤葡萄酒工業」「2017 ルバイヤート甲州シュール・リー」です。

丸藤葡萄酒工業さんの他のワインについても紹介しているので1度目を通してみて下さい。

ルバイヤート甲州醸し2018
~2018 ルバイヤート甲州醸し~ 丸藤葡萄酒工業 「これが日本のオレンジワイン!」日本のオレンジワインうまっ! 参考価格:2300~2400円前後 (※Amazonでは出品なし) 栓のタイプ:...
2017 ルバイヤートマスカットベーリーA樽貯蔵2017①
~ルバイヤートマスカットベーリーA樽貯蔵 2017~ 丸藤葡萄酒工業どうも、ワイン兄さんです! 今回飲んだ日本ワインはこちら。 「マスカット・ベーリーA」という日本で生み出されたブドウ...

簡単に言うと、丸藤さんは山梨の勝沼を代表するワイナリーの1つでして、日本ワインワイナリーアワード2019において、5つ星を受賞した素晴らしいワイナリーです。

5つ星ワイナリーは山梨県内だと計7場しかなく、全国でも計15場に限られることを考えると、全国的にも高い実力を誇るワイナリーと言えます。

そんな中でも、今回紹介するワインは丸藤さんの主力ワインの1つです。

甲州ワインの王道的な味わいなんだけど、ハイクオリティでひと味違う1本なので、記事を読んでぜひ試して頂きたいです!

この記事は3~4分程度で全部読めるので、ぜひ参考になさって下さいませ~

それでは、Let’s go ~

Contents

ワインの評価

2017 ルバイヤート甲州シュール・リー

丸藤葡萄酒工業

 

見た目   

香り    

味わい   

総合評価  

おすすめ度 

※評価は抜栓直後に飲んだ際のものです。個人の感想なのであしからず。

ラベルの裏面の記載について

ラベルの裏面がこちら。

ルバイヤート甲州シュール・リー2017

歳月に磨かれ、気候風土に育まれ1000年を越える歴史をもつ勝沼町産甲州種。

この伝統品種に勝沼人の知恵と技を加え、「日本の食に合うワイン」をテーマに醸造し、品質審査委員会の厳しい審査に合格したワインです。

ボトルの加飾は勝沼ワインの偉大なパイオニア高野正誠、土屋龍憲の二人をデザイン化した勝沼のオリジナルです。

勝沼産甲州で醸造した、❝100%山梨ワイン❞ですね。

食に合うワインということで、フードペアリングがどうなるか楽しみです。

ホームページによると、寿司、刺身などの和食全般や、生牡蠣や魚のカルパッチョ、焼き鳥(塩)等に合うそうです。

また、甲州にしては若干高めの12.5%というアルコール。

気になるところです。

見た目について

グラスに注ぐとこんな感じ。

ルバイヤート甲州シュール・リー2017

かなりクリアな色合いで、鮮やかなレモンイエロー。

他の甲州より、気持ちとろみが強いかな、といったところ。

香りについて

  1. 酵母由来のイースティーな香り
  2. メンソレータム的な、少し刺激的&爽やかな香り
  3. 白い花の蜜のような香り
  4. 青りんごのようなフレッシュ&フルーティーな香り

といった感じでした。

香りが豊かだったので、それぞれ見ていきます。

酵母由来のイースティーな香り

スワリング前は、あまり豊かに香りがたっているわけではなく、シュール・リー由来であろう、イースティーな香りがほのかに感じられる程度でした。

スワリング

グラスを円状に揺らして空気に触れさせること。これの前後では香りのたち方がかなり異なることもしばしば。

シュール・リー

Sur(上)・Lie(澱)という意味で、ワイン醸造における澱(おり)とは、発酵後の酵母の死骸を主に指す。

発酵終了後、通常は澱とワインを分離して澱はとり除くのだが、シュール・リー製法ではこれを行わず、発酵後終了後しばらくそのままにしておく。

すると澱が自己溶解し、菌体を構成するタンパク質がアミノ酸となりワイン中に溶け出す。

アミノ酸は旨味成分であり、特に味わいに厚みを付与することができる。

メンソレータム的な、少し刺激的&爽やかな香り

これ以降の香りは、スワリングをしたことでより感じられるようになった香りです。

メンソレータムって、どこか鼻にツンとくるような刺激と爽やかな匂いが混ざってるような気がしませんか?

このワインもそんなような香りを感じました。

凄く爽やかさを感じる、僕は好きなタイプの香りです!

白い花の蜜のような香り・青りんごのようなフレッシュ&フルーティーな香り

開栓して数日経ってからこれらの香りが現れました。

甲州の香りのよい部分が一気に感じられるようになりました!

しかも、これらの良い香りが他の甲州ワインとは一味違う、チャーミングかつフレッシュなもので、もし最初からこの香りがガンガン出てたら、香りの評価は☆4.5とか☆5とかになっていたんではなかろうか、という感じです!

味わいについて

  1. ドライだが、ほのかに感じる甘み
  2. フレッシュで華やかな酸味
  3. 柑橘の皮を想起させる苦味
  4. スッキリとしつつも物足りなさのない余韻

といったところ。

1つずつ見ていきましょう。

ドライだが、ほのかに感じる甘み

アルコールの高さからもかなりドライであることは想像していたのですが、やはり食事とともに飲むのに適していそうなドライさでした。

ただ、アルコールやシュール・リー由来の旨味、フレッシュな果実味のおかげか、ほのかに甘みを感じました。

ドライなのに違和感のない程度に甘みのある甲州、美味しいですよね~

フレッシュで華やかな酸味

このワインの特徴は、シュール・リーに基づく厚みと若干高めのアルコールによるボリュームのある味わいで間違いないと思いますが、最大の特徴は、それらに負けない、というかそれらの要素をサポート役と感じるような、ハッキリとした酸味だと感じました。

おそらく、アルコールが低く、シュール・リー具合ももっと弱かったら、酸味が浮いてしまって違和感のあるワインになってしまっていたことでしょう。

それを考えると、味わいのまとまりはかなりハイレベルです。

柑橘の皮を想起させる苦味

このブログではお馴染みですが、甲州において味わいの特徴の1つである、柑橘の皮の白い部分を食べたときのような苦味

やはり、このワインもありました。

この苦味があると食事と合わせたときの親和性が高まると、個人的には感じます。

僕が甲州を好きな理由の1つです!

スッキリとしつつも物足りなさのない余韻

甲州はドライ、つまり辛口に造ると、余韻がほとんどなくスッキリとした飲み口になる場合が多いです。

このワインも例によってそんな感じなんですが、酸味と苦味がゆっくりフェードアウトしていくので、さっぱりとどんどん飲め、かつ物足りなさも感じませんでした。

また、アルコールの高さからか、鼻にアルコール感が少し抜けていきつつ、イースティーな香ばしさも抜けていくのが、個人的には心地良かったです!

フードペアリング

僕が普段食べている食事に合わせてみたという感じ。

筋トレ・ボディメイクが趣味な1人暮らしの学生なので、シンプルでヘルシーなメニューが多いです。

鶏むね肉 マリアージュ

順番に見ていきましょう。

①野菜

トマト&ブロッコリーにマヨネーズをつけて食べました。

トマトは相性微妙かな。特に不快でもないけどひっかかることもないです。

ブロッコリーも同じく。ただ、ブロッコリーの場合、ワインの酸味をより印象的に感じることができるかも。

②鶏むね肉

合います!

上でもありましたが、焼き鳥の塩と合うということでさっぱりした味つけの鶏肉と合うんでしょうね。

お肉の旨味とワインの旨味が相まって、口内が充実感に包まれました。

また、ワインの酸味がさっぱりと食べさせてくれます。

しかし、鶏むね肉と甲州の相性、勝率の高いこと高いこと...

③ゆで卵

お塩とマヨネーズをちょこっとつけて。

卵らしさをより感じられます。

個人的には卵の風味が凄い好きなので、半熟の黄身の旨味と合わさってニヤッとしてしまいました。笑

④漬物

ゆず白菜と合わせました。

味わいの中間に、ワインのボリュームとゆずの風味が合わさって厚みが生まれます。

主にゆずの華やかな柑橘っぽさがよく感じられる爽やかなペアリング。合います!

⑤お刺身

ビンチョウ&カツオと。

お刺身

どちらもそこまで合わなかったかな。白身魚の方が良いのかも。

⑥チーズ

まずは、meijiの「十勝スマートチーズ」シリーズ。

meiji十勝スマートsチーズ

スマートチーズかつお&昆布

苦味とアルコール感がより強く感じられました。好みが分かれそう。

スマートチーズほたて

味わいの後半に苦味が強く感じられました。うーん...

次に、森永乳業の「無垢」シリーズ。

無垢 大人のシリーズ

ゴーダ

ワインの味わいを、コクとほのかな甘みが下支えするような感覚でした。ダラダラと飲めそう。

チェダー

ワインのドライさと酸味に、チーズのコクと乳脂肪の甘さが合わさって美味しいです。

後味にほろ苦さがあって締まりますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「丸藤葡萄酒工業」「2017 ルバイヤート甲州シュール・リー」を紹介しました。

まず香り。

いわゆる甲州らしいっちゃらしいんですが、豊かな香りを秘めていて、温度や空気との接触具合でそれらが開いて楽しめるかと思います。

そして味わい。

アルコール度数とシュール・リーによる厚み、そこに華やかな酸味が合わさって、樽発酵・熟成を行っていない甲州にしてはボリューム感のある味わいです。

王道的かつハイクオリティでワンランク上の甲州です!

2018年の甲州はどのワイナリーも良ヴィンテージだと聞いているし、皆さん美味しいワインを実際に作っているので、2018ヴィンテージが出たらぜひ1度飲んでみたいな、と思います!

あなたも飲んでみませんか?

おわりに

これからも美味しい「甲州」ワインを紹介していきたいと思います!

引き続きよろしくお願いいたします!

byワイン兄さん

RELATED POST

POSTED COMMENT

  1. […] ~ルバイヤート甲州シュール・リー2017~ 丸藤葡萄酒工業 <おすすめ度☆4>日本ワインで人生を豊かに。 どうも、ワイン兄さんです! 今回飲んだ日本ワインはこちら。 「丸藤葡萄 […]

  2. xiaolanmao より:

    はじめまして!
    今ルバイヤード甲州を開けて日本ワインの実力に感動し、ネットで調べていたところこのブログを発見いたしました。
    今まで日本ワインは甘い!というイメージがあって敬遠していたのですが、すごく進化していたのですね。
    日本酒の大吟醸に通じる水のような飲みやすさと繊細さがあって一気に甲州のファンになってしまいました。やはり繊細さや清冽さを重んじる日本人ならではのワインですね。日本ウイスキーのように世界に知られてしまうのも遠い未来ではない気がします。
    とても分かりやすい解説、ありがたいです。他の記事も拝見させていただきます。
    これからも頑張ってくださいね。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください