コスパ高いんちゃう⁉
「甲州のスパークリングワインの中でかなりハイクオリティな部類に入るはずなのに、価格リーズナブルだなぁ!」
と1杯飲んでみて驚きました。
参考価格:1700~2000円前後
どうも、ワイン兄さんです!
今回飲んだ日本ワインはこちら。
「大和葡萄酒」の「ハギースパーク重畳(ちょうじょう)2018」というワインです!
大和葡萄酒さんは1953年に設立され、本社を山梨県の甲州市勝沼に置き、勝沼と、長野県の松本市反町にそれぞれワイナリーをもっています。
また、「甲斐ドラフトビール」というブランドでクラフトビール事業も手掛けており、お酒好きにはたまらないですよね!
勝沼ワイナリーではワインとビール、どちらも試飲(有料)を行っているので、1度訪れてみてはいかがでしょうか。
さて、今回紹介する「ハギースパーク重畳」は、日本の白系品種を代表する甲州種100%で醸造されたスパークリングワインです。
大和葡萄酒さんの哲学として、「日本古来の品種を原料に日本独自のワインを造る」ことを大切にしているそうです。(公式HPより)
ということは、甲州を使用したワインには人一倍力を入れているのではないでしょうか。
この記事を読んで、ぜひ1度試してみて下さい!
それでは、Let’s go ~
Contents
ワインの評価
大和葡萄酒
見た目
香り
味わい
総合評価
おすすめ度
※評価は抜栓直後~1,2時間程度の間に飲んだ際のものです。個人の感想なのであしからず。
ワインの説明について
ラベルの裏面がこちら。
重畳とは幾重にも重なり、この上もなく喜ばしいことを意味し、これは当社の長い歴史と共に甲州種に着目し、長年研究を重ねてきた意味も込めて名付けました。
甲州葡萄を樽熟成し、ほのかなオークの香りとほどよい酸味のあるバランスの良いスパークリングワインに仕上げました。
オンラインショップを見ると、天ぷら・煮物と合うそうです。
見た目について
グラスに注ぐとこんな感じ。
ほんのり赤みがかった淡いイエローで、とてもクリア。
フルートグラスに注ぐと、底から泡がボコボコ湧いてきます。
香りについて
- 柑橘・青リンゴ等を感じる爽やかな果実の香り
- ほんのり樽の香り
- ガス様・漬物様の香り(少し)
こんな感じ。
全体的に香りは穏やかに感じました。
甲州っぽい香りではあると思うので、甲州らしさもありつつのスパークリングということで良いのではないかなと思います。
柑橘・青リンゴ等を感じる爽やかな果実の香り
甲州らしいなぁという印象。若くてフルーティーな印象を受ける香りです。
ほんのり樽の香り
バニラやココナッツといった甘い香りよりかは、木質な香りです。
ガス様・漬物様の香り(少し)
プロパンガスや漬物を思わせるニオイが少しありました。
いわゆる「還元臭」と呼ばれる硫黄化合物による匂いです。
過度だとネガティブに思うことも多いのですが、こちらについてはさほど気にならなかったので特に問題なしですかね。
味わいについて
- ドライではあるが優しい甘さを感じる第一印象
- 尖り過ぎず程よい酸味
- ほんのり苦味・渋みありつつキレのある余韻
- 細かくもしっかりとした炭酸
といったところ。
味わいとしては、決してシャンパンのようなリッチでプレミアムなものではないのだけど、カジュアルな値段、甲州の特徴が感じられる、といったことを考慮すると、とてもバランスがよく高い位置でまとまっているんじゃないかなと思います。
そして、泡が細かく飲み心地が良いことにも驚きました。
ドライではあるが優しい甘さを感じる第一印象
残糖があるというわけではなさそうなので、樽からくるものかな、と。
香りを嗅ぐ段階では樽由来の香りってどちらかというと木質な印象だったのですが、実際に口に含むと、口中香でオーク樽の甘い香りを感じました。
おそらく、甘さもそこから感じたのだと思います。
尖り過ぎず程よい酸味
このワインの芯は、このバランスのよい酸味だと感じました。
単体で飲んでも爽快感があってとても良いのですが、食事と合わせてもいい具合に締めてくれそうな丁度良い酸味です。
樽の香りと合わさってバランスが凄くいい!
ほんのり苦味・渋みありつつキレのある余韻
甲州らしく、後味にほんのりと感じる苦味がありました。
個人的には結構好きなので好印象。
細かくもしっかりとした炭酸
値段からして、炭酸吹き込みで造ったのだろうと思っていました。
スパークリングワインの造り方
瓶内二次方式:ベースのワインを醸造し、瓶内に糖と酵母とともに入れ二次発酵を起こすことで炭酸ガスを閉じ込める。シャンパンはこの方法で造られる。瓶内での熟成も含めると、泡がきめ細かく充分なガス圧になると言われている。1本1本手作業で行うため、手間がすごい。
シャルマ方式:ベースのワインを醸造し、二次発酵を密閉の耐圧タンク容器で行う。イタリアのスプマンテやドイツのゼクトは大体この方式。
炭酸吹き込み方式:ベースのワインを醸造し、そこに炭酸を吹き込む方法。容易である一方で、泡の質感やブランディングの部分で課題があることも。
炭酸吹き込みで造ったスパークリングワインは、泡が荒く飲み心地がそこまで良くない、なんていう人もいます。
なので、泡の質感はどうなんだろう?ということに注目しながら飲んだのですが、思ったよりかなり細かくスムースな泡でビックリしました。
実際にどう造ったかは情報がないため定かでないのですが、どちらにせよこれくらい泡の心地良いスパークリングを造れるのは喜ばしいことだと思います!
(※泡の保持力はそこまでないかも...)
フードペアリング
今回は食事と合わせずに飲み切ってしまったので、フードペアリングはお休みさせて下さい。笑
飲んだ時期が暑さの残る時期だったので、美味しいなぁとスルスル飲んでいたら、気づいたときにはなくなっちゃってました!
食事と合わせてももちろん楽しめるかと思いますし、それこそ天ぷらや唐揚げといった揚げ物と合わせるとさっぱりと味わうことができるはず。
ただ、単体で素飲みしてもスルスル飲める美味しいワインです。
食事と合わせるとしたら、これからの時期(冬)だと天ぷらそば・うどんなんか良さそうです!
お風呂上りにコタツでぬくぬくしながら、冷やしたこのワインで乾杯!
おつまみをつまみながら、シメに天ぷらそばとかしたら最高じゃないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「大和葡萄酒」の「ハギースパーク重畳2018」を紹介しました。
まず香り。
甲州でよくみられる香りであり、スパークリングになっても「甲州らしさ」をちゃんと持ってるなと感じました。
次に味わい。
比較的シンプルではあるもののバランスがかなり良いため、飲んでいて心地良かったです。
正直、なぜ夏真っ盛りに飲まなかったのかと後悔しました。笑
日本ワインのスパークリングとしてはかなりクオリティが高く、コストパフォーマンスに優れた1本だと思います。
日本において、スパークリングワインというジャンルはまだまだ発展途上だと感じています。
スパークリングワインを造るのはとても手間がかかるので、設備の導入や人件費といったシビアな事情がありますし、造るノウハウが普及しきっているかというと疑問が残るように感じます。
造ったワインはどうしても値段が高くなりがちで、各ワイナリーは値段を抑えつつ美味しいものを造る工夫を凝らしています。
そうなると、生食用の品種であるナイアガラやデラウェア、キャンベル・アーリーといった品種のスパークリングワインになりがちです。
それはそれで美味しいのですが、日本ワインのファンとしては、甲州やマスカット・ベーリーAを使用した高品質のスパークリングワインを、どうしても求めたくなります。
そういったスパークリングワインがもっと増えて、値段帯やスタイルが様々になっていき、お祝いや華やかな場に日本のスパークリングワインが採用されるようになったら嬉しいですね!
もしあまりワインを飲み慣れていない方に「日本のスパークリングで美味しいのない?」って尋ねられたら、オススメするうちの1本にほぼ確実に入るでしょう。
おわりに
これからも美味しい「甲州」ワインを紹介していきたいと思います!
引き続きよろしくお願いいたします!
byワイン兄さん