「ピノなんだけど何か違う...」
参考価格:1800~1900円前後(720 ml)
栓のタイプ:コルク栓
どうも、
ワイン兄さん(@wine23winey)です!
今回飲んだ日本ワインはこちら。
「あづみアップル スイス村ワイナリー」の「ピノ・ノワール Deuxième 2017」というワインです!
「あづみアップル スイス村ワイナリー」さんは長野県の安曇野市にあるワイナリーで、平成9年からワインの醸造を開始したそうです。
その変わった名前から想像できるように、もともとは地元農家のりんごを加工する農産物処理加工施設として設立。
平成1年にあづみ農業協同組合が株主となってもとの施設・業務を引き継ぎ、「株式会社あづみアップル」が設立されました。
最初はりんごジュースをつくっていたそうですが、のちに果実酒の醸造免許を取得して今に至るようです。
ワインはというと、価格は比較的手頃ながら国際的なワイン用品種を複数栽培しており、急激にレベルアップ中の日本ワインの流れから漏れないように、現在進行形で品質を向上させているのだそう。
以前、あづみアップルさんの他のワインを紹介しているので、まだご覧になっていなければ、1度目を通してみて下さい。
今回紹介する「ピノ・ノワール deuxième」は、長野県産ピノ・ノワール種100%のワインです。
ピノ・ノワール種といえば、フランス・ブルゴーニュの赤ワインを造り出してる超高貴、人気品種ですが、栽培が難しく、日本で栽培するのは難しいとされてきました。
しかし最近、北海道で栽培面積が増加していて、その動向に注目が集まっています。
国内においては、長野県も比較的一生懸命にピノ・ノワール種の栽培に取り組んでおり、どのような品質になっていくのか、追っていきたいところです。
このワインに関してはカジュアルラインなので、そこまで高品質を期待してはいけないと思いますが、どの程度の位置にいるのか、確かめてみたいと思います。
この記事は3~4分程度で全部読めるので、ぜひ参考になさって下さいませ~
それでは、Let’s go ~
Contents
ワインの評価
あづみアップル スイス村ワイナリー
見た目
香り
味わい
総合評価
おすすめ度
※評価は抜栓直後~1,2時間程度の間に飲んだ際のものです。個人の感想なのであしからず。
ワインの説明について
ラベルの裏面がこちら。
信州池田町青木原産ピノ・ノワール100%
いちごジャムを思わせるフレーヴァーと若々しいタンニンを持つ、フルーティーな味わいの赤ワインです。
鶏肉のトマトソース煮、ピザ、パスタなどのトマトを使った料理、またご家庭の炒め物や煮物などのお惣菜などに合わせてもOKです。
イチゴ様の香りといえば、日本固有の品種「マスカット・ベーリーA」が代表的かなと思いますが、ピノ・ノワール種もまたイチゴ系の“フレーヴァー”を持っています。
ベーリーAはどちらかというと甘い系、ピノは酸っぱい系かなと個人的にはイメージしております。
なので、イチゴジャムとなるとベーリーAっぽいのかなあなんて思いますがどうなんでしょうか。
また、“フレーヴァー”という表記はなかなか見ないのですが、それも合わせてどうなんでしょうか。
見た目について
グラスに注ぐとこんな感じ。
明るいルビー色。赤色が中心で、ほんの少しオレンジっぽい。クリアな色合いです。
香りについて
- 木の実と梗、木質が混ざったような香り
- インゲン等の緑色野菜を感じる香り
- 真っ黒なバナナや傷んだ果実、インク様の香り
こんな感じ。
軽く掘り下げてみます。
木の実と梗、木質が混ざったような香り
すごく自然的な香りがしました。
青っぽさ、酸味を想起する赤色の果実、木っぽい香りが混ざったような香り。
少し青っぽさが立っていますが、ピノ・ノワールらしいといえばらしいかな。
インゲン等の緑色野菜を感じる香り
うーん、やはり少し青っぽさを強めに感じずにはいられない。。。
本来、ピノ・ノワールを使用したワインとして好ましい香りかどうかは怪しいです。
合わせる料理次第ではそこまで気にならないのかなあ。
真っ黒なバナナや傷んだ果実、インク様の香り
真っ黒なバナナも含め、傷んだ果実って甘さのある独特な芳香を呈しませんか?
傷んだ果実に近いところでいくと、過熟ぎみの柿なんかをイメージしました。
また、インクっぽい香りもありました。
・・・・・・
全体的に、赤系果実のような酸を想起する果実の香りに代表される「ピノ・ノワールっぽさ」もなくはないものの、青っぽさを強く感じる香り構成でした。
ピノ・ノワールと一口に言っても複数スタイルあるかと思います。
そして、僕の1番愛するワインのスタイルはブルゴーニュのピノ・ノワールです。
なので、ピノ・ノワールというだけで期待してしまう部分はあるのですが、期待するほどではなかったです、当たり前っちゃ当たり前なんですがね。笑
味わいについて
- ドライでニュートラルな口当たり
- 適度に存在感のある酸とスパイシーさ
- ややラフな渋みとスッキリとした余韻
といったところ。
こちらも軽く掘り下げます。
ドライでニュートラルな口当たり
残糖を感じないドライさで、引っかかりのないニュートラルな口当たりでした。
スムースですね、飲み口が。
適度に存在感のある酸とスパイシーさ
酸の程度は程よく、フレッシュな印象はありつつも強すぎないものでした。
また、スパイシーな風味を口中で感じました。
ややラフな渋みとスッキリとした余韻
それまでの味わいの軽さと比べると、渋みはやや粗くしっかりめに感じられるのかなあという印象。
そして、若い白ワインのような短くスッキリとした余韻。笑
・・・・・・
ブルゴーニュのピノ・ノワールと大きく異なるスタイルであるのは間違いないです。
渋みだけ少し浮いている気はしたものの、全体的にライトなスタイルで気軽に飲めるように感じました。
ちょい冷やしめでフレッシュな飲み口を楽しんでもいいかもしれません。
フードペアリング
糖質と脂質を減らせる範囲内で減らすのが、僕の普段の食事。
今回も、そんなメニューを主に合わせてみました。
マグマ
マグマについては以前紹介しているので、もし興味があれば以下の記事を参照してみて下さい。
そもそもワインをテイスティングしたときに「これ合いそう!」というものが思い浮かばなかったのですが、マグマはある程度合うのかなあという感じで楽しめました。
ピノ・ノワールの香りと味わいは、個人的にトマト系の煮込み料理や鶏・豚の料理に合うことが多いです。
まあ、今回のワインはあまりピノ・ノワールっぽくないのかもしれませんが。。。
まとめ
今回は「あづみアップル スイス村ワイナリー」の「ピノ・ノワール Deuxième 2017」を紹介しました。
まず香り。
赤系果実のフレッシュな果実感も多少はあるものの、少し青っぽさを強く感じる結果となりました。
それと、甘い香りではあるもののそこまで心地良いわけではない香り、インクの香りといったものが感じられました。
そして味わい。
渋みやスパイシーさは主張があるものの、どちらかというとライトなスタイルに感じました。
和な煮物やトマトベースの料理には合わせやすそうですし、加熱した魚料理なんかも良さそうです。
・・・・・・
これくらいの価格帯でピノ・ノワールを使用して高品質なワインを造るのは、日本ではなかなか難しいと思います。
しかし、あづみアップルさんには今後も試行錯誤を繰り返してアップデートしていって欲しいです!
それはとても価値のある挑戦ではないでしょうか。
おわりに
これからも美味しい日本ワインを紹介していきたいと思います!
引き続きよろしくお願いいたします!
byワイン兄さん