日本ワインレビュー

~甲州2018~ Chateau Jun(シャトージュン)

日本ワインで人生を豊かに。

どうも、ワイン兄さんです!

今回飲んだ日本ワインはこちら。

chateau-jun-koshu2018

「シャトージュン」「甲州2018」です!

シャトージュンは山梨県甲州市勝沼にあるワイナリーで、ファッションブランドの「Jun」が取り扱うワイナリーです。

さすが親会社がファッション関係だけあって、公式ホームページやワイナリー、ボトルのラベルがおしゃれですよね!

そして、このワインは何を隠そう、「G20 大阪サミット 2019」の首脳夕食会で振る舞われたワインです。

ひと味違うのだけど、「万人受けするオールマイティーな甲州」です!

世界各国の首脳陣が味わったワイン、日本人としては知らないわけにはいかないということで、早速飲んでいきましょう!

(この記事は3分前後で全部読めますので、ぜひ参考にして下さいませ!)

Contents

ワインの評価

シャトージュン 甲州2018

 

見た目   

香り    

味わい   

総合評価  

おすすめ度 

ラベルの裏面の記載について

ラベルの裏面がこちら。

chateau-jun-koshu2018

「Whole Bunch Press」、「ホールバンチプレス」という表記がありますね。

これにより、何か他の甲州とは違う味わいになっているのでしょうか。楽しみです。

ホールバンチプレス(全房圧搾)

・白ワインでは、通常「除梗・破砕」してからプレス(圧搾)を行い果汁を得るが、破砕した際に出る果汁が先に酸化してしまう可能性がある。

・ホールバンチプレスでは、除梗・破砕をせず房ごとプレスしてしまう。

これにより、よりフレッシュな果汁を得ることができる。

ただし、梗からも成分が果汁に移ってしまい、渋味やえぐみ、苦味が増す場合があるため、醸造家の技量が重要である。

しかし、他のワインに関する情報がほとんど無ぇ...笑

てなわけで、代わりに公式HPから引用します!

2018年適期に収穫された葡萄をステンレスタンク、低温発酵にて果実の風味をそのままワインに再現しました。

洋ナシ、花梨、柑橘類の香りが穏やかに感じられる1本。

味わいは、果実を連想させる甘味をキレよい酸味が下支えする形で、ワインに奥行きを与えています。

余韻も穏やかにつづく、一年を通して楽しみたい、やや辛口タイプのワインです。

公式HPによると、吟醸香を引き出すことを1つテーマとして据えているようです。

吟醸香

日本酒の香り。日本酒の香りとして「フルーティーな香り」という表現がなされることがしばしばあるが、それは吟醸香のことであり、吟醸香は高級アルコール類やエステル類の化合物に基づく。

ワインでは、醸造中に酵母によって生成される、いわゆる「第2アロマ」である。

酢酸イソアミル(バナナ様)やカプロン酸エチル(リンゴ様)等が有名である。

ワインの場合、吟醸香はブドウ本来の香り(第1アロマ)を邪魔し得るため、目立つのはよろしくないとされています。

しかし、甲州種ブドウは比較的第1アロマが弱いため、吟醸香を引き出すことでフルーティーな香りに仕上げるという選択をされる醸造家さんは少なくないです。

見た目について

グラスに注ぐとこんな感じ。

chateau-jun-koshu2018

淡いイエローに少しオレンジのニュアンスをもつ色合い。

色の薄い甲州の、しかも熟成をほとんどしてない若いワインなのに、しっかりとした色の強さがあります。

香りについて

  1. 比較的強めのイースト香
  2. 青リンゴ様のフレッシュな香り
  3. 和柑橘の香り
  4. 白い花の穏やかな甘い香り
  5. ピリッと爽やかなスパイシーな香り(ほんのり)

といった感じ。

軽く掘り下げます。

比較的強めのイースト香

特に言及はされてなかったですが、結構しっかりめにシュール・リーしたのかな?って感じるほどのイースト香でした。

ちょっとしたトースト、みたいな。

個人的には好きな香りだし、甲州と相性の良い香りだと思うので良いのではないでしょうか。

シュール・リー

Sur(上)・Lie(澱)という意味で、ワイン醸造における澱(おり)とは、発酵後の酵母の死骸を主に指す。

発酵終了後、通常は澱とワインを分離して澱はとり除くのだが、シュール・リー製法ではこれを行わず、発酵後終了後しばらくそのままにしておく。

すると澱が自己溶解し、菌体を構成するタンパク質がアミノ酸となりワイン中に溶け出す。

アミノ酸は旨味成分であり、特に味わいに厚みを付与することができる。

青リンゴ様のフレッシュな香り

上で説明したカプロン酸エチルによるものなんでしょうか。

甘みと酸味を香りで感じるようなフレッシュな香りでした。

和柑橘の香り

「かぼす」や「すだち」を感じるような柑橘香でした。

和食と合いそうだな~って香りですよね!

和風カルパッチョとかサンマの塩焼きとか、良さそう...

白い花の穏やかな甘い香り

凄く主張の強い香りではないのですが、穏やかな甘い香りがしました。

香りのささやかさが、白い花の控えめで優しい雰囲気を想起させます。

ピリッと爽やかなスパイシーな香り(ほんのり)

別に、山椒や白コショウの香りがする!ってわけではないのですが、そういう類のピリッとするスパイスを思わせる香りがしました。

このブログを運営するにあたって、以前より甲州の香りや味わいをより意識して飲むようになったのですが、このスパイシーな香りは甲州の特徴と言えるのではないでしょうか。

やっぱり食事と合わせたくなる香りの1つです。

味わいについて

  1. 丸みのあるアタック、ある程度の甘さ
  2. 穏やかでスッキリとした酸
  3. 苦味はなく、ほのかに感じる渋味
  4. 短くスッキリとした余韻

てな感じ。

こちらも軽く掘り下げます。

丸みのあるアタック、ある程度の甘さ

思ったよりも甘さがありました。

アルコールが12%と書いてあったので、もっとドライなもんかと思ってたら、中口~やや辛口くらいの仕上がり。

そのため、丸みのあるアタックでしたがややボリューム感のある印象でした。

穏やかでスッキリとした酸

柑橘のようなハッキリとした酸よりかは、リンゴ等の甘さ交じりの親しみやすい酸、といった感想。

甲州にしては酸が穏やかで控えめな気がします。

収穫ギリギリまで引っ張ったんですかね。

好みだとは思いますが、普段ワインを飲み慣れてない人でも飲みやすいかと思います。

苦味はなく、ほのかに感じる渋味

甲州特有のほのかな苦味は、このワインについては感じなかったです。

その代わり、甲州にはあまりない渋味を感じました。

ホールバンチプレスの効果かな?といったところ。

短くスッキリとした余韻

割とボリュームのある味わいではあるものの、余韻がスッキリしていました。

飲み疲れずに、1回の食事を通して飲んでいられるような味わいかと。

フードペアリング

僕が普段食べている食事に合わせてみました。

トレーニーかつズボラなので、相変わらずシンプルでヘルシーなメニューばかり...笑

順番に見ていきましょう。

①枝豆

スーパーで半額だった塩ゆで枝豆。

なかなかgoodなマリアージュでした。

枝豆の「枝豆感」と特有のほろ苦さが良く感じられ、枝豆好きとしてはたまらない組み合わせ!

②サーモンとビンチョウマグロのカルパッチョ

お刺身にカルパッチョ的な味付けをした玉ねぎをぶっかけました。

カルパッチョ

いや~なかなか良い組み合わせでした!

ちょっとレモン果汁をカルパッチョソースに入れたのですが、甲州には合いますね。

1つ気になったことといえば、口内にお刺身がある程度残ったままワインを口に入れるとボソボソしてしまうこと。

なので、お刺身を咀嚼した後にワインを飲むようにするといいかと思います。

余談ですが、玉ねぎはスライサーで薄くした方が美味しいと思います。確実に。笑

普通にミスりました...

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はシャトージュン甲州2018を紹介しました。

まとめると、そこまで主張の強い類の香りではなかったものの、甲州の「らしさ」を感じる良い香りで、味わいとしては、甘口ではないものの、多少糖を残して仕上げたのだろうと想像される適度な甘さが印象的でした。

一方で、個人的に甲州の「らしさ」の1つと感じている爽やかでハッキリとした酸がこのワインにはあまり感じられなかったかな、と。

ここからは好みの世界なんですが、個人的にはもう少し酸が欲しかったかな、と感じました。

味わいの後半では、渋味を少し感じたのが珍しさを覚えたというのと、シュール・リーをしっかりめにしたのか、旨味がしっかり味わいを下支えしていたように感じました。

「万人向けの器用な甲州」といったところでしょうか。

厚みがあり、かつ優しい甘みがある点で、「『飲み易さ』&『満足感』を感じることができる1本」です!

おわりに

これからも美味しい日本ワインを紹介していきたいと思います!

引き続きよろしくお願いいたします!

byワイン兄さん

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